ビジネスを円滑に進めるためのテクニック
97%の人を上手にあやつる ヤバい心理術 ロミオ・ロドリゲス Jr. SBクリエイティブ 2015-06-19 |
ビジネスは人とのコミュニケーションで成り立つ側面が大きいです。
人との対話を通じて、様々な意思決定が行われ、行動に移されます。
ただ、ビジネスをする相手というのは、その人の立場や性格、
ビジネスに対するスタンスなど、様々な人がいます。
本書はメンタリストとして活躍している著者が人間関係における
心理学を利用したテクニックを紹介している一冊です。
「心理学」「メンタリズム」というと「あやしい」と思ってしまう
方もいるかもしれませんが、本書に書かれている内容はマインドリーディングという
学問に基づいた非常に実践的なものです。
コミュニケーションや人間関係で悩んでいる方にオススメです。
■苦手な人対策
ビジネスを行っていく中で、どうしても苦手な人は出てきます。
そんな「苦手な人」とのコミュニケーションをうまくとるための
手法をいくつか紹介します。
<自我関与>
アクの強い「年上部下」などに対処するものです。
そのポイントは「少し面倒な事を頼む」です。
少し面倒なことを頼まれると「頼りにされている」と感じて
協力的になってくれます。
<ピグマリオン効果>
ピグマリオン効果は「期待をかけるほど、やる気を出してくれる」
というものです。
やる気がイマイチない人には言葉の力を使って、期待をかける事で
そのやる気をアップさせる効果があります。
■ノーをイエスに変える
「ノーをイエスに変える」方法はこの手の書籍ではおなじみの
『返報性の法則』『ドア・イン・ザ・フェイス』『ミラーリング』などが
紹介されています。
この中で『ミラーリング』に関する誤用の記載がありました。
私は見事に間違った使い方をしていた一人でした。
言語に対するミラーリングの手法を勘違いする人がいます。
会話を例に出すと、相手が、
「今度妹が結婚するんだけど、なんかうれしいよね」
というと、ミラーリングを間違って使う人は必ず、
「今度、妹さんが結婚するのですか?それはうれしいですよね」
といった具合に返します。オウム返しを繰り返すので、相手はそれを聞いているうちに、
バカにされていると感じるようになり、心を開くどころか、信用さえもなくしてしまいます。
(中略)
同じ言葉ではなく、大筋で同じことを繰り返す。
これが正しいミラーリングの使い方になります。
私と同じ誤りをしている方はご注意を。
■相手の心を透視する
人はその時の心理状態が表情や行動に出る事が多いです。
本書では「マイクロジェスチャー」として紹介されています。
いくつかピックアップしてご紹介します。
「喉に触れる」:プレッシャーを感じている
「額に手を添える」:恥じらいを感じたり、悩みを抱えている
「首をマッサージする:緊張している
これらの行動は人を見るときもそうですが、ふとしたときの
自分自身を見る際にも非常に有用です。
(先週私は打ち合わせで、喉を結構触ってました。。。)
自分自身の心理状態を知る事で、その状況に適切に対応する、
心理学にはそのような使い方もあるのだと知りました。
■編集後記
個人的に気になったテクニックをピックアップしてご紹介しました。
最近コミュニケーションの場が広がってきているので、こういうコミュニケーション本は
非常に重宝しています。
実践の場でどの程度使えているかは微妙なところですが、意識しないとできないもの
なので、忘れないようしたいと思っています。
また、今後はビジネスの相手も日本国内の相手でなく、海外の人も増えていくと
思うので、こういう学問的背景がある書籍は説得力があります。
心理学に関しては、基本を学ぶため以下の書籍もざっと見ました。
面白いほどよくわかる!心理学の本 渋谷 昌三 西東社 2009-11 |
ご紹介はできませんが、心理学全般に興味がある方にはオススメです。
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