ビジネス書分析&解説書
「ビジネス書」のトリセツ
徳間書店 2009-08-01 |
「ビジネス書」というカテゴリには様々な書籍があり、
日々増えていっています。
その中でどのような書籍を選んだらよいのか?
ビジネス書にあまり触れない方が、ビジネス書を選ぶときには
そんな悩みをもつと思います。
本書は古今東西様々なビジネス書を読破してきた著者が
「ビジネス書」というものを分析&解説しているまさに
「取扱い説明書」です。
今年の目標にビジネス書を読む事を掲げた方にお勧めです。
■ビジネス書の基礎知識
ビジネス書の基礎知識という事で、「ビジネス書の価値」や
「選び方」などが紹介されています。
その中から「なるほど!」と思ったものを紹介します。
【真実は1%】
一冊の本の中で本当に自分が必要なものは1%
これだけでも1500円程度のビジネス書を読む価値があります。
逆にこれを見つける事ができる読み方をしたいものです。
これが見つかり、積み重ねる事がビジネス書を読む本当の
メリットですね。
【MECE検索】
Amazonなどのネット書店を利用する場合、検索機能を
活用する事で、特定のジャンルの「書籍リスト」をつくることが
できます。
本書では、『垂直検索』『横断検索』というテクニックで
書籍リストを作成する方法が紹介されています。
その内容は、ネタばれ自粛という事で。。。
【出版社別傾向】
ビジネス書の内容は出版社により一定の傾向があります。
本書では、その傾向分析がされています。
これがわかっていると、版元の得意分野がわかり、
いい本に出会う確率が多少は違うでしょう。
⇒この分析表は、とても参考になりました。
今まで自分は出版社をあまり意識した事がなかったですが、
これを見て、こういう傾向があるのか!と思いました。
これからはビジネス書を買うときは出版社も気にしようと思います。
そうすることで、水野さんが分析した結果とは違ったものを
出した時出版の世界に何か変化が起きているのか?と
感じる事ができそうです。
■ビジネス書の裏読み
たくさんの書籍を読み込んできた著者がベストセラーに
秘められたパターンを分析しています。
【はじめに分析】
「はじめに」や「まえがき」は書籍の『つかみ』にあたる箇所です。
著者は『つかみ』を以下の6つに分類しています。
・回想型
・予告三振型
・説教型
・自慢型
・ロジック型
・エモーショナルマーケ型
自分は『ロジック型』が一番好物かもしれません。
ロジカルなまえがきはその後の、目次を眺めるときの
布石になっていて、目次もロジカルだとそのまま頭の中に
「スッと」入ってきます。
⇒マインドマップも書きやすいですし。。。
【目次分析】
目次は書籍の構成を示すものです。
「目次」を見る事でその本がどのようなことが書かれているのかが
わかります。
逆に、わかりづらい目次の書籍は良書とはいえないでしょう。
著者のパターン分析結果は以下の通りです。
・タイトルおとしこみ型
・総論→各論型
・数字パターン
・ツリー型(サマリー型)
・ホームページ型
・事業計画型
・生い立ち型
目次のフレームワークのようなものですね。
わかりやすく、読者の購読意欲を駆り立てるような目次には
一定のパターンがある、勉強になります。
■感想
ビジネス書を書評をさせていただいている身としては、
このような本は書籍の新たな切り口を知る事ができて
とてもためになります。
今回紹介したのはごく一部で、本書はとても中身が濃い一冊でした。
目次の分析、著者の分析などはさすが水野さん!というものです。
ビジネス書の読み方だけでなく、書き方まで言及しているのは
あまりないのではないでしょうか?
ビジネス書を書いてセルフブランディングをしていきたい方は
その章だけでも読む価値ありです。
■目次 from amazon
1 ビジネス書にダマされるな!
2 ビジネス書が200%身につく読書術
3 隠れたサインを見抜く「裏読み」術
4 ビジネス書10大著者の「ここが読み所」
5 ベストセラー・ビジネス書「書き方」の法則
6 TPO別必読ビジネス書はこれだ!
■編集後記
今回から目次を載せる事にしました。
この方が私が本のどの部分を紹介しているかがわかりやすいかな?
と思いまして。。。
書評のフォーマットも色々実験です。
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