組織が大きく変わる「最高の報酬」 石田淳著

人のやる気を育てる報酬とは何か


組織が大きく変わる「最高の報酬」 トータル・リワードを活用した行動科学マネジメント 組織が大きく変わる「最高の報酬」 トータル・リワードを活用した行動科学マネジメント

日本能率協会マネジメントセンター 2009-07-26
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日本能率協会マネジメントセンター久保田様より献本御礼

企業においてずっと重要視されてきたのは、CS(顧客満足度)です。

顧客にどのようなバリューを与えることで満足してもらえるのか?

また、自組織に今不足している物は何か?ということを知るために、

アンケートなどを利用してヒアリングしてきました。

しかし、最近ではES(従業員満足度)の重要性が認知されつつあります。

組織内で働く従業員の満足度をあげることが、組織にとって重要だと

企業側が気づき、福利厚生の充実やメンター制度の導入などを

しています。

本書は、組織で働く従業員はどのような報酬を求めているのか?

どのような報酬が従業員のやる気をアップさせるのか?

ということを著者である石田さんが行動科学マネジメントの

観点から述べています。

規模の大小に関わらず、組織を率いる立場の人には

是非読んでもらいたい一冊です。

■トータルリワード

 『報酬』というとまず思いつくのが金銭的報酬です。

 仕事を頑張ったことによる一時金や福利厚生などがこれにあたります。

 しかし、金銭的報酬は一過的なものであり、本当の意味での

 『報われ感』を満たすことができません。

 また、最近は仕事をプロジェクト単位で実施することが多く、

 少数のできるひと(目立つ人)にのみ報酬が与えられると、

 他のメンバーは

  「こんなに頑張ったのに。。。」

 と思ってしまいます。

 トータルリワードとは、そんな金銭的報酬ではなく、

 非金銭的報酬を通じて「報われ感」を感じてもらう仕組みです。

 《ABCDEF要件》

  トータルリワードには、

   『誰にでも快適に働ける要件』

  として、各要件の頭1文字をとったABCDEF要件と

  いうものがあります。

  ・A(Acknowledgment):感謝と認知

  ・B(Balance [of work and life]):仕事と私生活の両立

  ・C(Culture):企業文化や組織の体質

  ・D(Development [Career/Professional]):成長機会の提供

  ・E(Environment [Work place]):労働環境の整備

  ・F(Frame):具体的行動の明確な指示

  この6つの項目を見てわかる通り、トータルリワードの観点は、

  個人の内側にあるものにスポットを当てています。

  間違った成果主義に見られるドライな感覚ではなく、人間本来が

  欲しているものの重要性がとてもよくわかります。

  ⇒人間の欲求に関する本といえば、マズローが有名ですね。

   私はまだ読んでいないので、この機会に購入しようと思います。

■初めの一歩

 非金銭的報酬には段階的な適用が必要です。

 まずは対象となる人(組織の場合は従業員、チームの場合はメンバー)が

 どのような欲求を欲しているかを知ることです。

 そこでやるべきことは、ABCDEF要件のA(認知)です。

 表面的でない、本質的な欲求を知るにはやはり対象となる人と

 向き合いその人の内面を知ろうとする努力が必要になります。

 本書では、その「努力」の行動の仕方が紹介されています。

 

■行動科学

 石田さんといえば、行動科学マネジメントというくらい石田さんの

 書籍には行動科学マネジメントのことが具体的に書かれています。

 本ブログでも何回か取り上げているので、詳しいことは割愛します。

 ここでは、「非金銭的報酬」と「行動科学」との関係を見てみます。

 私はトータルリワードのADF要件を満たすものだと思いました。

  《わかりやすいA(感謝と認知)》

   行動科学にて分解した行動をすることにより、望ましい行動が

   わかりやすくなります。

   それによりその行動を褒め、それが報酬に繋がります

  《測定しやすいD(成長機会の提供)》

   行動という具体的なレベルに落とし込むことで、客観的な成長が

   見やすくなり、行動している人にとっても実感しやすくなります。

  《的確なF(具体的な行動の指示)》

   チェックリストやスモールゴールといった行動科学マネジメントの

   手法を利用することで指示が具体的になり、

   「報われ感」「やってる感」が増します。

■感想

 本書では、様々な企業で実践している非金銭的報酬の

 事例が紹介されています。

 中には子供に対する取り組みでは?と思ってしまうようなものも

 ありますが、そのような取組みが如何に重要かということは

 その企業での成果を見れば一目瞭然です。

 本書で思わず笑ってしまったのが、

「新人教育は宇宙人を地球人にかえる作業」

 という一節。

 私の後輩も今年入社した新人に対して教育をしているのですが、

 新人からでてくる提出物やコミュニケーションの取り方にとても

 苦労しているとのこと。

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■編集後記

 書評をブログに書くのは3ヶ月ぶりになります。

 これほどのアウトプットスランプに陥ったのは初めてです。

 原因をきちんと分析しないとこのままズルズルと

 いってしまいそうです。

 2009/7-9のふりかえりでも同じことを言っていましたが orz

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