一枚で語る技術
劇的ワンペーパー Only-One-Paper Magic 中野 雅至 光文社 2007-03-23 |
時代の変化に伴い、情報の伝達手法も変わってきました。
情報のインプットはTV中心からネット中心へ、
アウトプットは電話中心から電子メール中心へ。
本書では、このような変化の中で、ビジネスマンに求めれる
『書く力』のポイントを例を交えて書かれています。
■求められる書く力
コミュニケーション方法の変化に伴い、現代のビジネスマンには
『書く力』が求められています。
では、ビジネスマンに求めれる書く力とはどのようなものなのか?
ビジネスマンに求めれる能力は、小説家のそれとは違います。
小説家は読者を魅了するために、『表現力』が求められます。
ビジネスマンは、情報を正確に相手に伝えるために、『論理力』が求められます。
『論理力』を磨くことで、たった一枚の文章で物事の要点、全体の鳥瞰を
伝えることができます。
■5つの能力
では、『論理力』を鍛えるためには、何を磨けばよいのか?
本書では以下の5つの能力を上げています。
調査能力
分析能力
取捨選択能力
整理能力
創造力
【調査能力】
調査能力は、必要とされる情報を各情報リソースから
取得してくる力のことです。
また、読む人の環境やレベルに合わせて言葉を選んだりするときにも
この能力は必要です。
業界方言などを使うのはもってのほか、ということです。
【分析能力】
分析能力は、集めてきたたくさんの情報の中から本質を抜き出す力です。
この能力を磨くポイントは、『要するに・・・』です。
要点を一言で表すことができなければ、本質はまだつかめていません。
これは、自分の理解度を知るバロメーターにもなりそうです。
【取捨選択&整理能力】
情報の選り分けをする能力のこと。
膨大な情報の体系化をするのに必要です。
文章作成のポイントとなる力になります。
【創造力】
A+B=??の『??』を作る能力。
今後の動向を掴むために必要。
クリエーターやコンサルタントなど生み出すことを仕事に
している人にはとても大事。
■まとめ
文章で伝えることの大切さを感じられる一冊でした。
情報が得やすくなったことで、ますます体系だてられた書く力が
必要になってきたということですね。
☆書く力=情報処理能力
☆本質は歴史の中にある
☆『要するに・・・』はバロメーター
お薦め度:★★★★☆+一枚の重み
書評後記
著者の経験を元に書かれているので、書く文章が企画書中心でした。
私はシステム屋なので、あまり企画書を書くことはありません。
しかし、企画書でも設計書でも『伝える』という
目的には変わりはありません。
読みやすい、わかりやすい文章が書けるようになるため、
考える⇒書くというサイクルを意識していきます。
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コメント
長谷川さん、こんにちは。
私の場合は5つの能力の中で
上3つは良いですが、下2つがまだまだです。
バランスよく能力を伸ばしたいものです。
長谷川さん、こんばんは!
最近、日常的なところで、取捨選択能力が欠けてる気がしてきました。迷って捨てられないと言うより、全部こなそうと自意識過剰になってる可能性の方が高いんですが…(汗)。精進します^^;
TBありがとうございました~。
コメントありがとうございます!
>LuckyUSさん
>上3つは良いですが、下2つがまだまだです。
私は分析能力の無さをどうにかしたいです。
一言で表すというのが、どうも苦手で。。。
>淺田さん
取捨選択って難しいですよね。
私は優柔不断なので、どっちつかずで両方追ってしまう傾向があるみたいです。
これは分析能力不足ですね。。