人材あっての会社でしょ
採用の超プロが教えるできる人できない人 安田 佳生 サンマーク出版 2003-02 |
企業が永続していくためには「できる人材」は不可欠。
しかし、黙っているだけでは「できる人材」集まってこないし、
どのように見極めていいかわからない。
本書は採用コンサルタントをしている著者の今までの経験を元に
できる人材を見極める方法、できる人材を採用するには企業側が
どう変わればよいのか、という内容が書かれています。
少し前までは学歴社会でいい大学をでれば無条件で待遇の
いい有名な企業に就職できる、という流れでした。
その時代は景気もよく、学歴があってもできない人も普通に
この流れに乗れました。しかし、今は企業側もできない人を採る
余裕もなく、いかにできる人を見極めて、自社にいてもらうかを
考える必要がでてきました。
これは採用する側に見極める能力が必要になったということです。
本書によるできる人の定義(抜粋)は
・1%の才能を持つ人
・自分で仕事を作れる人
・素頭がいい人
です。
「1%の才能を持つ人」というのは、99%努力しても1%才能がなければ
それはできる人ではない、ということです。
厳しい言い方だと私は思いますが、あたってるとも思います。
自分の向き不向きを見極め、1%の才能がある分野に身をおき
99%努力する、ということでしょう。
「自分で仕事を作れる人」は簡単に言うとクリエイティブな人。
自分で仕事を見つけて自分でこなすということ。
「素頭がよい」とは論理的思考とコミュニケーション力を持つ人。
論理的思考がない人は仕事が遅い(スピード×、クオリティ×)。
こんな人はできない人の部類に入る。
コミュニケーション力は「聴く」「話す」がきちんとできる人。
「できる人」という定義には論理的思考とコミュニケーション力の
2つはよく使われますが、どちらが欠けてもダメだと思います。
論理的に考え話さなければ伝えたいことも伝わらないですし、
相手の言いたいこともわからない。
本書の中には社員教育についても書かれています。
「100できる人には、120の仕事を与える」
私はこの定義は当然だと思いますが、本書を読む限り
そう考えてない経営者の方々は結構いらっしゃるみたいです。
社員の100をどのように見極めるかも指導する側の
能力として必須ですね。
採用にかかわる方、管理職の方は必読です。
☆ 見極める力
☆ 企業は人あってのもの
お薦め度:★★★★☆+超プロの視点
つぶやき
著者である安田さんがこの間テレビに出ていました。
ある駐車場経営の新卒採用をコンサルタントするという
話でしたが、その企業を担当した人は私よりも若い人でした。
できる人は年齢に関係なくどんどん経験をつんで、
「即戦力」になっていくんだな~と思いました。
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