読書のスタンスを変えてみる
レバレッジ・リーディング 本田 直之 東洋経済新報社 2006-12-01 |
「レバレッジ」というのは聞きなれない人が多いと思います。
FXなど投資の世界では聞いたことがありますが、それを「読書」に
適用しようというのが本書の内容。
■何のために本を読むのか?
「読書」をする目的はなんでしょう?
ビジネス関連書籍を読んでいる人ならそこから「何か」を
得ようとしているに違いありません。
それが「知識」なのか「ノウハウ」なのかは人によって違います。
ただ、得ようとしている「何か」がわからないまま
漫然と読書をしているのは非常に非効率です。
本書で定義している「レバレッジ・リーディング」では、
読書=投資と位置づけています。
投資である以上「損切り」の考え方も適用されます。
それは
「目的に合致しない部分は読まない」
ということです。
従来の読書法は、
「最初から最後まで読む」
「本はきれいに扱う」
というスタンスでしたが、
レバレッジ・リーディングでは、そうではありません。
いかに効率よく自分の目的に合致するものを吸収するか。
というのを優先してるため、どんどん飛ばし、どんどん汚します。
エビングハウス忘却曲線にもあるように、人間は忘れる生き物です。
だったら、重要なところだけ後で何回でも見直す方が良いということでしょう。
■本の選び方
読書を投資と位置づけているため、本(投資対象)の選び方も
非常に重要になります。
本書で上げられているポイントは、
1.投資目的の明確化
2.情報収集とスクリーニング
3.買い方-ネットとリアルの使い分け
です。
1.投資目的の明確化
本を読む目的を明確化することで、自分のアンテナに
引っかかる本が選びやすくなるというもの
2.情報収集とスクリーニング
書評メルマガや雑誌・新聞などを活用することで、
選びやすくなるというもの。
ここで、松山さんのWebookもあげられています。
3.買い方-ネットとリアルの使い分け
ネット書店とリアル書店の使い分け。
ネット書店(Amazon)などでは、ある本を買った人が
他にどのような本を買ったかがわかります。また、そのカテゴリに
入るほかの書籍もあわせて紹介してくれます。
リアル書店では、本の平積みや書店のお勧めなどで「流行」が
わかりやすくなっています。
それぞれの利点をうまく使い分けることが重要。
■戦略的な読書
読書から得られて物をそのままにしておいては、レバレッジの
効果は得られません。
いかにビジネスに適用するかが問題です。
本書では、読書後フォローのポイントが紹介されています。
読書後にするべきことは、対象書籍から得たものを自分なりに
メモとして残す(レバッジメモ)。
それを常に持ち歩き、いつでも参照できるようにする。
また、時間が空いたら必ず見直す。
■まとめ
「一日一冊読む」というのは私の理想です。
ただ、本を読むことが目的化しないように気をつけています。
本書で紹介されている内容はとてもためになりました。
今までは、本を汚すのに少しためらいがありましたが、
今読んでいる本からは、がんがん線を引いてます。
線を引くことで、見直したときにわかりやすくなりました。
☆読書は投資
☆目減りしない資産の獲得
☆累積効果
★★★★★+読書は練習
書評後記
読書後のフォローはとても重要なことだと再認識しました。
私もマップにまとめてはいますが、持ち歩いたりはしません。
定期的な見直しが必要ですね。
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