『価値とは何か』を真剣に考えよう!
マーケット感覚を身につけよう—「これから何が売れるのか?」わかる人になる5つの方法 | |
ちきりん
ダイヤモンド社 2015-02-20 |
「マーケット感覚」という言葉を見ると、イメージ的には
「市場を見て、相場を判断して、価格を決めて・・・」
といった感じで、金融系やバイヤーといった特定職種の人にのみ必要な能力に思いがちです。
しかし、実際には「マーケット感覚」は色々な人に必要な能力になります。
本書は社会派ブロガーちきりんさんが
「マーケット感覚とは何か?」
「なぜ必要なのか?」
「身につけると、物事の見え方がどう変わるのか?」
といったことをわかりやすく書いた一冊です。
『自分ブランド』といった言葉が出てきて数年経ちますが、マーケット感覚なくして、
自分ブランドの確立は難しい。そう思わせてくれる一冊です。
■論理的思考とマーケット感覚
物事を捉える時に昨今のロジカルシンキングブーム
(もう随分一般的になり、ブームではないかもしれませんが)
により、事象を分解/再構築するアプローチをするビジネスパーソンが多いのではないでしょうか。
この方法で得られた「解」により、うまくいくこともありますが、
実際の事象がこの「解」では説明できないものであることがあります。
論理的思考では説明できないものを埋めるのが、「マーケット感覚」です。
この2つのアプローチは相反する物ではなく、両方併用するものだと、著者はいっています。
■マーケット感覚とは
マーケット感覚とは一言でいうと『価値を見極めること』です。
「経済は需要と供給で成り立っている」
というのはよく聞きますが、この需給は何で決定されるのか?
価格はもちろんそうですが、重要なのは『価値』です。
その価値は受け取る人によって変わります。
どうしても欲しい人は多少高くても買いますが、欲しくない人はどんなに安くても買いません。
(価格は感情で決まる、と昔聞いた事がありますが、その通りです)
今の世の中、社会全体が市場化されているため、『価値」を
見極められることが個人を差別化できる要素になります。
■編集後記
インターネットが本格的に普及して20年が経ちます。
※ Windows95発表を基準にしています
その後、Googleが情報の非対称性をなくしていき、Facebookを
始めとするSNSがその普及をサポートしています。
そんな世の中で価値がある能力として書かれている本書の内容はとても納得感のあるものでした。
自分が関わる市場に自分が提供できる価値はなにか、それは供給側が欲しい物になっているか。
本書を読んでそれを考え直しました。
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