集中力の指南書
最強の集中術 森田 由美 エクスナレッジ 2008-03-27 |
仕事をしたり、勉強をするときにどうしても集中できない、
そんな悩みをもつビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。
私もプログラミングをするときは、楽しいのですごく集中していますが、
ドキュメントを作ったり、報告書を書いたりしているときは集中できないことが多いです。
(やばいですね。。。)
本書は、『集中術』と題して集中するためのセルフコントロール指南書です。
「集中できない」「集中力が続かない」という悩みを持つ方にお勧めです。
■集中力とは
集中することは「創造の源泉」と著者はいっています。
集中することで、生み出す力がでてくるということでしょう。
また、本書には以下のような一文があります。
集中力を管理できれば、力を手に入れられる。
思わずぞくっとしてしまいました。
■集中ゾーン
本書では、集中力と脳の関係を取り上げています。
『集中ゾーン』とは、アドレナリンの分泌と集中の関係が最適である状態です。
つまり、『脳が覚醒している』状態です。
アドレナリンの分泌は足りなくても、多くてもダメです。
『最適な』量が分泌されている状態が、リラックスもでき、物事に集中しているということになります。
この状態を持続することが集中力のポイントになります。
■3つのタイプ
集中力には、3つのタイプがあります。
《熱しやすく冷めやすいタイプ》
このタイプの人は、集中ゾーンに入ることははいるのですが、
一気に通過してしまうタイプ。アドレナリンの分泌が一気に行われるため、
すぐに飽きてしまうのです。
次々と新しいことに手をつけてしまう人はこのタイプです。
家にいても雑誌を読んでみたり、音楽を聴いてい見たり、テレビを見てみたり・・・。
と繰り返している人は要注意。
《なにごとも中途半端なタイプ》
このタイプの人は、アドレナリンの分泌が少ないゾーンに多く滞在するタイプ。
楽しい仕事は集中してこなすことができるが、少し退屈になるとやめてしまう。
仕掛中のものがどんどん溜まっていってしまうため、
完了感を得られず、また集中できない。
というスパイラルにはまってしまっている人はこのタイプです。
例えば、部屋の片付けや書類の整理など。
プログラミングは好きだけど、細部のテストを疎かにしたり。
《まわりが見えないほど夢中なタイプ》
このタイプの人は、アドレナリンの分泌が過度な状態が持続してしまう人です。
一回、集中したら周りが全然見えなくなってしまい、人の話も頭に入らない状態。
これ、私よくやってしまいます。
集中しているときに話しかけられても気付きません。
あとで、「さっき、話した件ですが。」といわれて「???」となってしまいます。
一人で仕事をしている分には問題ないかもしれません。
しかし、チームで仕事をしているのであれば、これはまずい。
コミュニケーションがキチンと取れなくなってしまいます。
かといって、この状態から一回外れるとまた集中するのには
時間がかかってしまいます。
本書には、「集中ゾーンを入る方法/外れてしまったときの対処法」の
ポイントして8つの鍵が紹介されています。
■集中ゾーンへの8つの鍵
集中ゾーンへ入る、または集中ゾーンを持続するポイントして、
8つの鍵が紹介されています。
8つの鍵は、次の3つのスキルにカテゴライズされています。
感情のスキル(6鍵)
思考のスキル(2鍵)
行動のスキル(1鍵)
感情のスキルに6つが割り当てられているところを見ても、
集中力というものが如何にメンタルなものだということがわかります。
8つある鍵の中からいくつか抜粋して紹介します。
《第1の鍵:まずは、自分を知る》
集中術を手に入れるためには、まず自分を知る必要があります。
現在の自分がどのタイプにいるのか。
そして、どのようなことが自分の中におこっているのかを知ることが大事です。
自己認識⇒自己管理
このプロセスをへて自分を知ることができます。
《第2の鍵:気分転換のスゴ技》
「集中できないな」と思ったときにリラックスするなどの
気分転換ができるものがあることが重要です。
本書の中で紹介されている『4点呼吸法』というのは、
とても有効な手段だと思います。
呼吸を落ち着かせことでリラックス状態を取り戻すという
方法はとても理にかなっています。
個人的には、作業に詰まったりした場合、自分を奮い立たせてくれる
文章を読むのもいいと思います。
鮒谷さんのメルマガなどは朝一や、ちょっと気合を入れたいときなどに
読むと背筋が伸びます。
《第6の鍵:やる気を奮い起こす頭の使い方》
やる気を出すためのポイントはなんでしょう。
仕事のやる気は金銭的インセンティブだけではないはずです。
自分が進歩していることを実感する
目標に向かって進んでいる
このようなことが直接やる気に繋がるのではないでしょうか。
やる気は、『欲望』を原動力にすることで得ることができます。
《第8の鍵:生活習慣から意識する》
集中術を手に入れるためには、日々の生活からメスを入れる必要があります。
『集中できるライフスタイル』
これを手に入れるために、睡眠・食事・運動などライフスタイルから見直すことが重要です。
睡眠のところだけ少し触れます。
睡眠は個人差はありますが、8時間前後が最適です。
7時間をきると集中力低下が見られます。
かといって毎日この時間をとるのは難しいということで、
本書で述べられている十分な睡眠をとるためのヒント。
・カフェインの摂取量を減らす。飲むなら午前中だけ
・毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きる
・就寝前は強い刺激を避ける
・就寝時にリラックスできる日課を作る
・寝室にストレスを持ち込まない
私の睡眠時間は4~5時間くらいなので、このヒントを実践していきたいと思います。
まずはコーヒーの量を減らさなければ。。。
■感想
集中力のポイントして本書をとりあげました。
メンタル的なものの解決としては、GTDのようなストレスを排除するものもあります。
あわせて行うとより効果的かと思います。
■編集後記
フォトリーディング講習を受けてから、1ヶ月が過ぎました。
早いものです。
1ヵ月でフォトリーディングで読んだ本は現在7冊。
目標の100冊まではまだまだです。
■マインドマップ create by jude-think
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コメント
長谷川様
はじめまして。hiroと申します。
私も最近本書を読み共感しました。
集中力はすごく大切ですよね。
ただ自分に甘くなりがちだ
という気づきを身をもって知ることができました。
8つの鍵を徐々にでも実践できるように頑張りたいと思います。
カフェインと睡眠時間は
私も同意見です(T_T)
hiroさん、こんばんは!
コメントありがとうございます。
>ただ自分に甘くなりがちだ
>という気づきを身をもって知ることができました。
私も自分に甘い人なので、本書からの気付きは多かったです。
集中ゾーンに入るためには、
日々意識していなければいけないということを
読了後1週間経った今感じています。