THE 決断 大久保秀夫著

日々の生活と向き合うということ


The 決断 決断で人生を変えていくたったひとつの方法 The 決断 決断で人生を変えていくたったひとつの方法

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2009-08-05
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ミリオン・スマイル窪田様より献本御礼(紹介が遅くなってすみません)

人は仕事や生活をしていく上で、『決断』ということは事の大小に

関わらずしています。

皆さんは『決断』をするということに対してどのような基準でしているでしょうか?

私は恥ずかしながら本書を読むまで、それをあまり意識する事はなかったです。

本書は、著者の人生の中で行ってきた「決断」の経験を通じて

得られたもの、失ったものからその基準を導きだしたものです。

冒頭のKDDI稲森会長とのやりとりからとても痺れるエピソードが満載です。

日々の生活に漠然とした不安をもち、自分に自身が持てない人にお勧めです。

■決断の基準

 決断をするときには、そのときの状況や心の状態などでその内容が

 かわってきます。

 しかし、決断には「王道」というものがあります。

 本書では決断の基準を以下の3段階があると定義しています。

 【体の基準】

  体の状態をもとに、決断をすること。

  疲れているから楽な行動をとるなど。

 【心の基準】

  損得を基準に決断をすること。

  得する相手や行動に優先順位をおくなど。

 【魂の基準】

  善を基準に決断すること。

  何もやましいことがない行動をとること。

 この中で、決断の王道が『魂の基準』です。

 魂の基準というとなんとなく、壮大な感じがしますが、

 とてもシンプルなものです。

 あとでふりかえって恥ずかしくない決断。

 それを下したときに従ったものが魂の基準です。

 ⇒このように書くと、ちょっと宗教っぽい雰囲気がありますが、

  決してそんなことはありません。

  自分の志に従って決断をくだすことが王道ですよ、ということです。

 

■決断のタイミング

 決断を下すというと、とても大々的な感じがします。

 実際には日々生活・仕事をしている中で私たちは様々な決断をしています。

 決断のタイミングを自分で知るための一番の方法は、

  『日々の生活と向き合う』

 ことです。

 ただ、漫然と毎日を過ごしていては、本当に決断すべきときに

 先送りにしてしまったり、逃避してしまったりしてしまいます。

 自分の人生の中で起きている事と向き合う事。

 今まで自分が意識できていなかった非常に重要なことです。

 ⇒これを意識する事のメリットは、「責任感」にもありそうです。

  日々の生活と向き合えてないと、自分の言動/行動に責任を

  もつという意識が希薄になり、すぐに他人のせいにしてしまいます。

  出来事と向き合う事で、責任ある言動/行動をすることができ、

  それをすることで自分の志が自分の中に根付いていくのではないかと

  思いました。


■失敗から学ぶ

 魂の基準に従ってもその決断が失敗に終わる事があります。

 著者は経営者なので、事業の失敗エピソードを踏まえてその要因を

 いつくかあげています。その中で2点を紹介します。

 【タイミング】

  決断により初めたこと/行動が基準に従ったものであっても

  タイミングが誤ってしまうと、その結果は失敗に終わります。

  事業開始のタイミング、市場参入のタイミングなど。

 

 【人の配置】

  人の特性を知る事。適材適所が責任者に求められる能力です。

■感想

 著者の行ってきた決断の大きさは本書のエピソードを読むとわかります。

 ソフトバンクの孫さんと一緒に行ったKDDIの稲森会長との

 やりとりは、著者と孫さんの魂の強さを感じました。

 日々の生活と向き合う大切さ、自分の軸をもってそれに従った

 決断をすることの大切さを教えてもらいました。


■編集後記

 R−Styleさんの「書評を書こう!」企画に参加してみました。

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