ビジネスパーソンの学びの軸
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「お金を稼ぐ!」勉強法 藤井孝一 三笠書房 2008-07-18 |
今回ご紹介するのは、先日の出版記念セミナーでもご紹介した一冊です。
セミナーに行く前に読了済みだったのですが、紹介するのが遅れてしまいました。
本書は、アウトプットをすることにより、どのように学んだことを『稼ぎ』に繋げるかと
いうことにフォーカスしています。
勉強はしているのが、それをどう活かしてよいか迷っている方には
ヒントを与えてくれる一冊です。
■勉強の目的
『なんのために、勉強をするのか?』
それが仕事に直結するようなものならば、その回答は簡単で、
かつ周りの人からもそのような質問をうけることはないでしょう。
しかし、自己投資という意味で勉強をしている方は、大抵仕事とは
直接関係のないものやビジネススキル的なテーマのものを勉強しています。
勉強の目的は、『学んだことを活かし、稼ぐこと』です。
勉強それ自体が目的化してしまっては、もったいないです。
学んだことは活かしてこそ、勉強したかいがあります。
自分+勉強というものに投資をするのであれば、それに見合った回収が必要です。
自己投資という名目で勉強をしていても、回収する気がなかったら投資にはなりません。
■アウトプット重視
稼ぐための、第1ステップはアウトプットを重視することです。
勉強(インプット)に対して、アウトプットというアクションを加えるのです。
いくつかのアウトプットの方法が紹介されているので、抜粋で紹介します。
《自分で使う》
一番簡単なアウトプット方法。
学んだことをすぐに使ってみるのが一番良い方法です。
自分で使ってみることでのメリットはフィードバックがすぐに得られることです。
例えば、コーチングやファシリテートのことを学んだり後にすぐに使ってみる。
そうすることで、それを使った経験が知識にプラスされ、自分のものになっていきます。
《場を作る》
一緒に学べる、または学んだことを交換できる場を作ってアウトプットする方法です。
この方法は一人で勉強するよりもインプットの量が変わってきます。
実際にあって行う各種勉強会やネット上のつながりで行う
オープンソース開発がその例になるでしょう。
《情報発信》
学んだことをブログやメルマガで発信することでアウトプットする方法です。
この方法は、自分が『これを勉強しているぞ』という宣言+
自分よりその分野に詳しい人からのフィードバックも得られます。
『場を作る』と『情報発信』は自分がこれを勉強してるということを
人に知らせるという効果が大きいです。
その後の『稼ぐ』に繋がる内容にもなります。
■サラリーマンの読み・書き・そろばん
本書は主にサラリーマンを意識して書かれています。
これは、著者がサラリーマン時代に行った経験をもとに書かれているからでしょう。
その中で、著者が『サラリーマンの読み・書き・そろばん』と
定義しているものがあります。
それが、『英語』『会計』『マーケティング』です。
《英語》
英語を学ぶことが重要なのは、以前から言われています。
英語を学ぶことでのメリットは世界が広がることです。
英語圏発の内容が多いことは周知の事実です。
最近は、書籍でも翻訳されたものが多いですが、情報収集のスピードを
得るには英語は必須です。
IT関連の技術も、英語圏発が多いです。
最近は日本発のものも多いですが、割合から言ったら英語圏発のものが多いです。
英語は話せなくても、読み書きはできるようにしておきたいですね。
⇒まずは、『英語漬け』からやってみますか。
《会計》
本書によると欧米のビジネスパーソンは数字を読むために
会計の知識を必須としているようです。
『英語』という共通言語もとても重要ですが、『数字』という土俵でも
会話ができないとこれからのグローバル化の中では厳しくなってきます。
数字の大切さは『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』でも述べられています。
この本を読んでから、月曜日の日経新聞はじっくり読むようになりました。
理由は同著を読んでみてください。
《マーケティング》
マーケティングを学ぶ理由は、自分を売り込むためです。
『勉強から稼ぐ』の過程には、自分を商品として売り込むプロセスが必要です。
そのときに、マーケティングの基礎知識があるとないとでは、
その効果が変わってきます。
先日の土井さんのセミナーでも「Product」を磨くばかりではダメ。
というお話がありました。
個人的には、マーケティング知識はほぼゼロなので、
マーケティング基礎講座みたいな本を読むことから始めたいと思います。
■勉強の落とし穴
勉強の大切さがわかって、『さぁ、始めよう!』と思っても、
暫く続けるとできなくなってしまう。
働きながら勉強することはいくつかの落とし穴があります。
陥りやすい落とし穴を本書で紹介されている中から抜粋します。
《時間》
一番の穴は『時間』でしょう。
仕事をしながらだと、どうしても時間確保が難しいことがあります。
対処法としては、以下の2つがあります。
・意思に頼らない
『頑張ろう』という意思だけでは、勉強を続けることには、限界があります。
意思ではなく、『習慣化』してしまうことが大事です。
本書では、3週間続けることを推奨しています。
続けることで意思によるコントロールからの脱却ができます。
・聖域を作らない
「今日は疲れたから、休もう」という聖域を作ってしまうと、
それをずるずると引きずってしまいます。
聖域をつくらず、同じテンポで進めることが大事です。
《勝手な限界》
人は勝手に自分の限界を作ってしまいます。
「自分はこんなもんだ」と。
これはいったい誰が決めたのでしょうか。
こう感じたら、単なる思い込みだと思って次に進みましょう。
■感想
勉強をしたことをどのように稼ぎにつなげるのか、
ということのヒントを与えてくれる一冊でした。
同時に自分にとってはとても耳の痛い内容でした。
インプットもアウトプットも中途半端な状態なので、
どちらもキチンと整備する必要があります。
■編集後記
欲しい本がまた溜まってきました。
『読書の秋』という名目(言い訳)で、また買い込んでしまいそうです。
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精神科医が読み解く、ビジネス・投資・自己成長のヒントになる本さん
■関連エントリー
※習慣化
コメント
長谷川さん、こんにちは!
トラバありがとうございました!
うらやましいですねー、私も藤井さんの今回の
セミナーに行きたいなーと思ってたんです
(行けないことが分かっていながら。泣)。
3種の神器に出てくる、「マーケティング」。
これって結構キモだと思うんです。
私もマーケティングの知識は全然無いので、
今度大量購入して読んで見る予定です!
良書があればゼヒ記事にして教えてください(^^
早川ノブさん、こんばんは!
コメント、ありがとうございます。
>3種の神器に出てくる、「マーケティング」。
>これって結構キモだと思うんです。
そうですよね。
私もそう思います。
普段仕事をしていてマーケティングって
あまり意識しないことですが、
実はとても重要なんですよね。
>私もマーケティングの知識は全然無いので、
>今度大量購入して読んで見る予定です!
おぉ、すばらしい。
私も読んでみたいと思います。
まずは、やさしい入門書から(笑