フォーカス・リーディング 寺田 昌嗣著

読書はスポーツだ!



フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術
フォーカス・リーディング 「1冊10分」のスピードで、10倍の効果を出す いいとこどり読書術


寺田 昌嗣

PHP研究所 2008-08-01
売り上げランキング : 11
おすすめ平均

Amazonで詳しく見るbyG-Tools


色々な情報を手に入れることを目的に忙しい中時間を見つけて、

読書に励むビジネスパーソンは多いと思います。

しかし、そんな人たちの中には読んだ本の中身が

なかなか自分の中に定着しないという悩みを持っている方も多いかと思います。

ビジネス書に限らず、専門書などを読んでいる人たちは特にそんなことを

思っているのではないでしょうか?

私もビジネス本もそうですが、技術関連の専門書を読んでいるときに良く思います。

本書では、読書に対するスタンスを理論的に明確化し、

鍛錬により読書力を鍛える方法が紹介されています。

今まで速読法を試してみて、自分に定着しなかった方に特に読んで欲しい一冊です。

■読書の目的

  読書は何のためにするのでしょうか?

  読書の目的は、

    ・ビジネス力のアップ
    ・読んだことによる成長

  です。

  様々なビジネス書を読むことを習慣化しようとすると、

 『読むこと自体が目的』になってしまうことがあります。

  これは、完全に間違っています。

  読書の先をキチンと見据えることが読書をする上で、一番大切なことです。

■フォーカス・リーディング

 『フォーカス・リーディング』は読書により得たい情報を得るために、

 『目的』にフォーカスする読書法です。

  《目指すもの》

    目指すものは、加速ではなく、『シフト』です。

    従来の読書法では、「何を読むか」にフォーカスしていました。

    しかし、様々な書籍があふれているため、 フォーカス・リーディングでは

   「何を読まないか」に読み方をシフトするための読書を目指します。

  《読書の心技体》

    フォーカス・リーディングは『読書はスポーツだ!』という定義のもと、

    読書における心技体を考えます。

    心技体をそろえることで、効果的な読書が可能になるのです。

  《要領のよい読書》

    要領の良い読書とは、

      ・全体俯瞰
      ・クールで計算高い

    読み方です。

    計算高いとは、コストとリターンをキチンと考えるということです。

    読書におけるコストはお金ではありません。

    コストとは、『時間』です。

    時間という有限なものをかけて、どのようなリターンを望むのか、

    その計算ができる読書をすることで要領のよい読書ができます。

■読書のワナ

  読書のワナとして、読書をする上での落とし穴がいくつか紹介されています。

  個人的には、耳の痛いことばかりでした。

  どれだけ、ワナにはまっているのやら orz

  《わかったつもり》

    ある程度経験のあるビジネスパーソンがビジネス書を読む場合、

    自分が知っている内容が含まれていることが少なくありません。

    なので、本当はその書籍に違う内容が書かれていても、

    その内容が自分の経験から『脳内変換』されて、都合のよい解釈をしてしまうことがあります。

    これが第1の落とし穴です。

    この落とし穴にはまってしまうと書籍から「学ぶ」ことができなくなってしまいます。

  《知行合一》

    書籍から知識を沢山学んでいても、それを行動に移していなければ、

    知らないのと同じです。

    いわゆる「頭でっかち」状態になってしまいます。

    知識として蓄えたものは、行動を伴ってこそ意味のあるものにあるのです。

  《量が質に転化しない》

    「多読」により、だんだんと読書の質が上がってくるとよく言われます。

    それ自体は正しいことなのですが、元々の読書の質が

    悪いと単に沢山読むことでは質の向上は見込めません。

    質の良い読書を沢山することで、読書の質が向上するのです。

■読書に求めるもの

  読書に求めるものは何か、ということを明確にすることで、

  フォーカスするポイントがわかります。

  キーワードはTPOです。

  Time:時間設定
  Purpose:目的意識
  Ocasian:状況確認

  この3つを意識すると、フォーカスが明確になります。

 『何のための読書なのか』

  とても重要なことです。

■感想

  この本のキモとなる『読書の心技体』は内容が濃すぎるのと、

  ネタばれになるので割愛しました。

  読書に対するスタンスを改めさせられる一冊でした。

  明日、寺田さんの話を直に聞く機会があるので、とても楽しみです。

■編集後記

  前回の更新から大分空いてしまいました。

  8月の本の紹介は、4冊でした。読んだのは10冊なんですが。。

  9月は10冊目指します。っとプチ宣言してみる。。。

■マインドマップ create by jude-think




■トラックバックさせていただいたサイト

早起きサラリーマンのワクワク読書日記さん

フォトリーディング@Luckyになる読書道さん

【ビジネス書評】鹿田尚樹の「読むが価値!」【ビジネスブック・ミシュラン】さん

Business Bible Readersさん

■関連エントリー

齋藤孝の速読塾 斎藤 孝著

レバレッジ・リーディング 本田 直之著

コメント

  1. 寺田 昌嗣 より:

    初めまして。著者の寺田です。
    LuckyUSさんのブログトラックバックから飛んで参りました。
    この度は拙著をお読みくださり、ありがとうございました!
    ここまで丁寧に本をお読みいただけて、著者としては本当にうれしい限りです。(^^)
    しかも、ひょっとして土井さんの講座を受講してくださったのでしょうか?
    何かお役に立つ内容をお持ち帰りいただけたようでしたら幸いですが・・・。
    よかったら講座の感想などもお聞かせくださいね。(^^)
    そしてぜひ、読書の効率・効果をすこしずつでも高めていってください!
    では、またご縁がございましたら、よろしくお願いします!
    ●●

  2. 寺田さん、こんばんは!
    コメントありがとうございます。
    著者の方からコメントいただけるとは光栄です。
    >しかも、ひょっとして土井さんの講座を受講してくださったのでしょうか?
    受講しました。
    とてもためになる講演ありがとうございました。
    >読書の効率・効果をすこしずつでも高めていってください!
    はい、頑張ります!

タイトルとURLをコピーしました