自分の脳を騙して習慣を手に入れる
脳が教える! 1つの習慣 本田 直之 中西 真雄美 講談社 2008-07-05 |
仕事術、勉強法、時間術・・・
デキルビジネスマンになりたくて、様々な書籍を読み、
実践を試みているビジネスパーソンは沢山いると思います。
しかし、書籍に書いてあるノウハウを実践してもなかなか続かない人は、
私だけではないと思います。
本書は、『脳』のシステムをベースに自分に対して
どのようなことをすれば、続けることができるのか、ということが書かれています。
今の自分を変えたくて『大改革』をしようと何度も試みたが、
中々うまくいかなかった人は是非読んでみてください。
■小さな一歩
何を始めるにもまずは、小さな一歩からスタートします。
いきなり全力疾走してもすぐに燃焼してしまいますし、習慣化へは繋がりません。
トヨタの『カイゼン』などは小さな一歩から始まっています。
いきなり、大改革や過激な方法をとってもダメなのです。
千里の道も一歩から by 孔子
この言葉のように一歩ずつ前進していくことが重要です。
一日0.1%成長する
というのがありました。
少しの成長の積み重ねが大事ということですね。
■脳システム
脳は3つの部分から構成されています。
第1の脳:大脳基底核
第2の脳:大脳辺縁系
第3の脳:大脳新皮質
この中で、私たちの変化に対して敏感に反応するのは、
第2の脳である『大脳辺縁系』です。
『大脳辺縁系』は変化を拒否します。変化に対して警報を鳴らすのです。
大脳辺縁系が警報を鳴らすと脳の思考部分である大脳新皮質への
アクセスを拒否します。
⇒なんか、コンピュータウイルスとセキュリティソフトの
関係に似てますね。
この部分が気にしないくらいの小さな変化を与えてあげます。
そうすることで、大脳辺縁系は警報をならずに、
大脳新皮質へアクセス可能になります。
本書では、小さな一歩のための6つの戦略がのっています。
質問
行動
思考
問題解決
ごほうび
決定的瞬間
以下、その中から抜粋して紹介します。
■小さな質問
小さな質問は、脳に対して恐怖心を沈めるために行います。
『恐怖心』とはなにか?
人は、これまでと違ったことをやろうとすることに恐怖心を覚えます。
小さな質問をすることで、脳に対しての刺激を少なくします。
そうすることで、恐怖心を抑えるのです。
また、質問は脳を喜ばすものでなければなりません。
脳を喜ばすことで、脳を活性化します。
この小さな質問のポイントは、内容として
・否定的なものはダメ
・脳を喜ばすもの
というものがあります。
また、頻度としては刷り込み効果を実現するために、
・繰り返し
・定期的に
・1日数回
というポイントがあります。
■小さな思考
小さな思考をするための手法として、マインドスカルプチャー(心に彫りこむ)と
いうものが挙げられています。
マインドスカルプチャーとは何か?
マインドスカルプチャーとは、5感を使ってイメージをする技術です。
脳は、イメージとしたことと実際の行動の区別がつかないことがあります。
マインドスカルプチャーは、5感を使ってイメージすることで、
それを実際の行動だと脳に思い込ませることです。
この内容を読んで、『イメージトレーニング』に対する有効性が腑に落ちました。
プロスポーツ選手などが使っているのにも理由があるんですね。
ビジネスでも現場の雰囲気を感じながらイメージトレーニングを
すれば、その効果は得られそうです。
■小さな行動
小さな行動は、抵抗感を和らげるためのステップです。
現状から変わり、最終的な成果を得られるようになるためには、
以下のようなステップを踏みます。
STEP1:小さな質問/思考をする
STEP2:小さな行動をする
STEP3:無意識の習慣になる
STEP4:変化を遂げ始める
小さな行動は、上記のSTEP2に該当し、『習慣化』へのステップになります。
大きな成果を得られるようにするにも、始めは小さく細かく実践していかなければ
うまくいきませんからね。
■感想
今の生活で新しいことをやろうとするとどうしても
他のものを犠牲にする必要があります。
しかし、本書に書かれていることはその犠牲はいりません。
『小さな一歩』は本当に些細なことの継続です。
すぐに無意識レベルに落ちていくことになるでしょう。
仕事の合間のちょっとした休憩時間や
通勤での電車の中で自分への質問を続けることで
自分にどんな変化が起きるか見てみたいものです。
■編集後記
本書の後半部分は割愛しましたが、問題解決部分の
『盲点』はとても参考になしました。
■マインドマップ create by jude-think
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コメント
長谷川さん
はじめまして!
Business Bible Readersという書評ブログを運営しています早川ノブといいます。
トラックバックありがとうございました!
さらにサイドバーへのリンクまでつけていただき、ありがとうございます!
今後とも宜しくお願いいたします。
早川 ノブさん、こんばんは!
コメントありがとうございます。
また、ブログでも紹介いただきありがとうございます。
今後とも宜しくお願いします。