10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか ジョン・スヴィオクラ/ミッチ・コーエン著


ビリオネアがもっているマインド


10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか 10億ドルを自力で稼いだ人は何を考え、どう行動し、誰と仕事をしているのか
ジョン・スヴィオクラ ミッチ・コーエン 高橋 璃子

ダイヤモンド社 2016-03-11
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ダイヤモンド社上村さまより献本いただきました。ありがとうございました。

資産10億ドル以上のビジネスパーソン。いわゆるビリオネアについて調査した一冊。

本書で取り上げられているビジオネアは以下のような流れで選ばれています。

 Step1:2012年のフォーブス世界長者番付から資産10億ドル保有者(ビリオネア)リストを入手
  <本人の実力とは無関係な理由で成功した人を削除(相続や結婚など)>
 Step2:自力で稼いだビジオネア
  <透明性を欠いた分野で成功した人を削除(不正な方法を使うなど)
 Step3:公平な手段で富を気づいたビリオネア(世界で600人)
  < 地域や業種に偏りがないようにランダムに抽出>
 Step4:この本の調査対象となるビジオネア(120人)

つまり、自分の力でチャンスをつかんでビジオネアになった人たちが対象です。
単なる「お金持ち本」ではなく、ビジネスで成功したビリオネアについての誤解や
ビジオネアがもっているマインドにフォーカスした内容になっていて、
ビジネスをする上で非常にためになるものでした。

 

■7つの誤解

ビリオネアというと一般的にはその要因について、様々な見解があります。
本書の第1章には調査の結果、それらのほとんどは「誤解」であるとしています。

「ビジオネア」にまつわる7つの誤解
 誤解①:若くして成功した
 誤解②:IT長者である
 誤解③:ブルーオーシャンの開拓者
 誤解④:一発当てた人
 誤解⑤:モラルが低い
 誤解⑥:一夜にして大成功をおさめた
 誤解⑦:天賦の才に恵まれている

これらの中で一番印象的だったのは、 「誤解③:ブルーオーシャンの開拓者」の部分です。
今回の調査の結果、ほとんどのビジオネアは「レッドオーシャン」で成功しているという事実。
ビリオネアは「あらゆるマーケットはパープルである」と考えているようです。

古いやり方の中に新しいアプローチが混じり入り、これまでの世界が組み替えられる。
たとえばジェームズ・ダイソンは、掃除機という定番商品の新たな形を問い続けた。
(中略)
イーロン・マスクはすでに確立されたオンライン決済という世界のなかに
新たなやり方を持ち込んだ。
(中略)
どんなにありふれた業界にも、チャンスは十分にある。たとえまわりが的だらけでも、
勢力図を書き換えることは可能だ。何事も永遠には続かないし、どんな業界も今が完成系ではない。
勝つのは、変化を味方に付けたものだ。

この考え方は今後のビジネスのヒントになりそうです。

 

■ビリオネアマインドの5つの特徴

ビリオネアになった人の共通点は外的要因(環境など)ではなく、内的要因(マインド)にあります。
本書ではこれを5つの特徴としてまとめていて、それぞれについて事例も含めて紹介しています。

ビリオネアマインドの5つの特徴
 1.共感力と想像力で未来を描くーアイデア
 2.最速で動き、ゆっくりと待つー時間
 3.創造的にルーティンワークをこなすー行動
 4.現在の金銭的損失よりも将来の機械損失を恐れるーリスク
 5.自分とは正反対の人を仲間にするー仕事相手

  

■現在の金銭的損失よりも将来の機械損失を恐れるーリスク

ビリオネアマインドの特徴の中で、個人的に一番気になったのが「リスク」に対する捉え方です。
「大きく当てる人は大きく賭ける」 と考えていましたが、そうではなく、ビリオネアの
人たちは「リスクを明確な基準で評価し、相対的な軸で判断する」という傾向がありました。

チャン・インは27歳のとき、こつこつ貯めてきた5000香港ドルの貯金をはたいて会社を立ち上げた。
それから5年後の1990年、彼女は好調だった会社を突然廃業し、カルフォルニアに移って新たな
会社を始めることにした。
(中略)
客観的に見れば、チャンの行動はあまりにも無謀だった。ところが、それから10年後、
チャンの会社はアメリカ屈指の紙類輸出業者になっていた。
(中略)
チャンは香港で紙を売ることに限界を感じていた。香港では手に入る資源が限られていたし、
中国でも上質な紙製品をつくるための材料が不足していた。北米やヨーロッパなら
豊かな森や樹木育成場があり、仮定やオフィスからでた古紙もたっぷり手に入る。
「香港にとどまっていたら、中国の巨大な需要を満たすことはできなかったでしょう。
当時の中国では紙は輸入に頼っていたので、ビジネスチャンスは十分にあると思いました。」
もしも失敗したら別の仕事を探せばいい、とチャンは考えた。何もしないで香港に
とどまり、得られるはずだったチャンスをふいにするほうがよっぽど怖い。

このエピソードは機械損失に対する捉え方を説明したものになります。
自分がいる場所の状況を冷静に見て、他にチャンスがあると判断したら、今がどうあれチャレンジする。
リスクの判断と行動の早さはさすがだな、と思います。

 

■全体的な感想

本書はビジオネアについて書かれた一冊ですが、内容はビジネスパーソン全般に
適用できるマインドが書かれています。
資産はあくまで結果であり、それ自体が目的ではありません。

「アイデア」「時間」「行動」「リスク」「仕事相手」とカテゴライズされた、
マインドは普段仕事をしている中でも活用できるものがたくさんあります。
多方面の情報収集をし、適切なタイミングで行動する。未来は誰にも予測できないから、
失敗することも考える。失敗しても大丈夫なようにリスクをテイクする。

言葉にすると簡単なように見えますが、 実際にやるとなると大変です。
この辺は「習慣と継続」が重要になってきます。

自分がいまいる市場を冷静な目で見て、次に何をするのがいいのか。
それを日々考えながら生活することが重要だと思います。

私がいるIT業界は様々なテクノロジーが日々生まれてきます。
従来のスクラッチ型システム開発からパッケージ型への移行。
そして、現在はクラウドを利用した開発が主流になってきています。
今後はIoTやAIを活用したシステムが流行していくでしょう。
ただ、流行にのっかるだけでなく、「システムを使う人は何があるとうれしいのか」という
当たり前のことを忘れないようにしなければいけません。

 


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