ビジネスエリートへのキャリア戦略 渡辺 秀和著


人生を豊かにするキャリア設計指南


ビジネスエリートへのキャリア戦略 ビジネスエリートへのキャリア戦略
渡辺 秀和

ダイヤモンド社 2014-09-11
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昨今の人材市場は以前よりかなり流動的になってきています。

転職市場も活発になってきていて、転職サポートをするサイトも

かなり充実しており、何かをきっかけに転職を考える人も多いでしょう。

 

ただ、転職しやすい環境になったとはいえ、その目的ややり方を

間違えると「人生を豊かにする」転職をすることはできません。

 

本書は転職支援を専門にする著者が正しいキャリア設計に関する

考え方を指南してくれる一冊です。

 

「いまの業界と違う業界で仕事がしたい」

「もう転職可能年齢を過ぎてしまったから、転職はムリだろうな」

「自分のキャリア目標がうまく立てれない」

など、漠然と不安をもっているビジネスパーソンにオススメです。

 

■キャリアの階段

キャリア設計を考える上で、重要なことの一つとして

「キャリアの階段を意識する」ことが挙げられます。

これはどういう事かというと、「いまやっていること」から

「やりたいこと」へ一気に移行しようとしない、ということです。

 

本書では、例としてメーカーの経理部門で働いている方が、

教育事業に転身するまでのプロセスが書かれています。

メーカー(経理)

 ➡戦略系コンサルティングファーム(コンサルタント)

 ➡教育業界大手企業(経営企画)

 ➡教育ベンチャーの企業(経営者)

 

このようにキャリアには階段があります。

本書ではキャリア設計をするためのステップが紹介されています。

1.目指すゴールとしてのキャリアビジョンを設定する

2.現状からキャリアビジョンに至るルートを考える

3.ルートを歩むために転職活動を成功させる

 

考え方としては山登りと同じですね。

 

■人材市場を知る

目指すべきキャリアを進むためにはその市場を知る必要があります。

その市場とは「人材市場」です。

 

人材市場の中の人の意見として非常に参考になったのは、

「資格試験はハイリスクな勝負」

「年齢の都市伝説」

という2つです。

 

【資格試験はハイリスクな勝負】

 中小企業診断士などの難関資格は取得までにたくさんの労力を必要とします。

 しかし、転職の際にその労力に見合った評価はされにくいです。

 転職の際に重視されるのは、「資格」より「実務経験」です。

 また、資格はその人のキャリアを型にはめてしまいます。

 

 例えば、IT業界で言えば、情報処理試験でシステムアーキテクトを

 取得している人は「アーキテクト」という枠にはまります。

 自分のキャリアと関係のない資格を持っている人は、

 転職する際にアピールするポイントが散漫になってしまう

 可能性あるので、注意が必要です。

 

【年齢の都市伝説】

 「35歳限界説」という言葉を聞いたことがあると思います。

 この説は正しくもあり、間違ってもいると著者は述べています。

 

 転職は採用ポジションによって、年齢に対する考え方が異なるそうです。

 もちろん、未経験分野に転身する場合は、年齢等でチャレンジが

 難しい場合もありますが、転職先のポジションによっては

 若すぎてNGとなるケースもあるそうです。

 

本書ではネクストキャリアを飛躍させる業界として

コンサル業界が系統別に紹介されています。

具体的な会社名まで入っているので、特徴がわかりやすいです。

(詳細は本書で)

 

■キャリアの鉄則

キャリア設計をする上で、ビジョンはどのように描けばよいのか。

本書ではその視点として、「領域と立ち位置」を挙げています。

 

領域とは、「業界」や「職種」などの切り口。

立ち位置とは、「経営者」「プロフェッショナル」など、

最終的になりたいポジションのことです。

 

とはいえ、いきなり考えるのは難しい内容なので、

本書にはビジョンを描く際の3つのコツが書かれています。

それは、

・ざっくり決める

・早く決める

・慎重に決める

ということです。

 

「何をしたいのか全然わからない」と悩んでないで、

まずはざっくり決めてしまう。

ただし、重要なことなので、決めた後に情報収集を

しっかりして検証して再度慎重に決める。

 

■編集後記

本書は転職に重点を置くのでなく、キャリア設計について

専門家の視点から書かれており、目から鱗の内容が多かったです。

 

特に、キャリアビジョンを描く箇所で書かれていた

「ざっくり、早く、慎重に」という考え方。

「何がやりたいんだろう」「どうすればいいのだろう」と

色々考えるより、まずは「ざっくり、早く」方向性を決めておく。

この思考は非常によりものだと個人的には思いました。

 

自分の今のキャリアとこれからのキャリアについて、

考えさせられる一冊でした。

 


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